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理加せんせいの子育てコラム

おざわ幼稚園副園長の小澤理加です。
2人の子どもを育てた自分の経験をもとに、毎月子育てコラムを掲載します。

2019年02月

小さな命をつなぐ

理加せんせい

一昨年の3月に本園50周年の記念式典をしてから、早2年が経ちます。
「次の年も花が咲くかな…」
と、その時にお祝いでいただいた胡蝶蘭を、今でも家で育てています。
窓際で光を当て、1週間に1度だけたっぷり水をやり続けたところ、翌年に11個の真っ白い花が咲きました!
でも、不思議です。なぜ2株あるのに、一株からしか花が咲かなかったのか…。
 それが分かったのは、昨年秋のこと。
鉢が狭くなったので、一株ずつに分ける作業をして発見!
底には発泡スチロールが詰め込まれ、1本ずつビニールの鉢に根がびっしり絡み合って詰まっていたのです…。
 鉢に腐葉土とたっぷりの土を入れると、まもなく伸び伸びと葉を広げ始めたのです。
片方からは葉の高さを超える太い花芽がぐんぐん伸び、もう一方からも一番大きい葉の下に、小さい小さい花芽が2本出てきました。1年間、本当に窮屈だったでしょうね。
 それにしても、この2つの鉢の育ちの違いは何でしょうか。同じ場所に置いてあるのに…。
「もしかしたら、この大きい葉の影になっているから花芽が伸びられないのかも。」
と、園長が気付き、大きい葉を支えの針金で持ち上げて、花芽が伸びるスペースをつくり、日が当たるようにしてみました。
その日から、小さい花芽はぐんぐんと伸び続け、今では15cmほどになりました。
環境づくりとはそういうものなのですね。ほんの少し状況を変えることで、育ちがこれほど違うのかと実感した次第です。子ども達にも、通じることだと思いました。状況を見て、大人が工夫して、環境を変えてあげられることもまだまだあるのではないかと気付かされました。
また、保護者からいただいたカブトムシのことも思い出しました。その中には、羽や角が曲がったものもいました。お母さんの話では、夏に近所からいただき飼っていると、サナギになる場所づくりなどがうまくできなくて、角や羽が曲がってしまった成虫が出てきたのだそうです。それでも死んでしまうのがかわいそうで家で飼い続け、育て続け…。
それから数えて3代目! たくさん増えたそのカブトムシを、園にいただいたのです。
いくつもの飼育ケースに入ったカブトムシの中には、やはり角や羽が曲ったカブトムシもいました。虫好きではないし、まして直接触れないのに(どのケースにも、割り箸が入っていました。)それでも大切に育ててきたお母さんを、すごいと思いました。
カブトムシを通じて、子ども達にも命の尊さは伝わったことでしょう。
「羽がきちんと生えなかったカブトムシは、子ども達に見せない方がいいですか?」
といった配慮の質問もありましたが、それは是非見せましょうと伝えました。
オス同士の戦いで、負けてバラバラになったオスも見せました。
お世話がしたくて、ニコニコと霧吹きをしている年少児に、
「これは、またもとどうりになるかな?」と問い掛けると、
「ううん。動かないよ。」「もう、死んじゃった…。くっつかないよ。」
と、理解した子もいました。まさに、それが「経験から心を育てる」ということですね。
窓の胡蝶蘭を見ると、小さい花芽の鉢に、なんと3本目の花芽が出てきていました!
大きい鉢も二股に分かれ始めました。
 子ども達が心も体も逞しく成長するために、これからも一緒によい環境づくりをめざしていけたら素敵ですね。